2010年6月1日火曜日

伝統工法による「平成の京町家」モデル住宅見学会

5月30日(日)に伝統工法による「平成の京町家」モデル住宅の構造見学会が開催されました。「環境モデル都市・京都」の主要プロジェクトの1つである「木の文化を大切にする町・京都」にふさわしい京都の住宅の将来像を示すものとして、京町家の持つ伝統的な技術ゃライフスタイルを融合した新しい都市型住宅が「平成の京町家」です。伝統的な京町家の意匠・構造を踏襲した「伝統型」と、在来工法の
「一般型」があり、両者とも京都市産木材をを使用する事が原則になっています。今回のモデル住宅は前者の「伝統型平成の京町家」で、京都府建築工業協同組合が請負、限界耐力計算で承認を受け木村棟梁のもとで建てられています。
 できるだけ自然素材に近いものを使いたいということで、断熱材として、屋根と壁にフォレストボードを使っていただきました。屋根は野地板の下に、壁は土壁真壁の外側にフォレストボードを貼り、防湿シート、通気層、焼き杉板で仕上げという具合です。
 これは平成の京町家の一般型では長期優良住宅の基準を満たさなければならないので、私たちのフォレストボードでは次世代省エネ基準をクリアするには、相当な厚みが必要となり使用が不可能です。長期優良住宅の基準が省使用エネルギーにかたよりすぎ、石油化学系の断熱材を使用せざるを得ないというおかしな事になっています。製造や廃棄には石油化学系のものは自然素材系のものに比べエネルギーはかかるんですがねえ。
 この伝統型の平成の京町家がこれからの京都の住宅の指標になっていただければという思いでいっぱいです。



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